お刺身大好きな日本人ですから、食中毒に気をつけて、食べたいですよね。
ちゃんと基本を知っていれば避けられる事です。
食中毒は夏場だけでなく、一年中あるんです。だからこそ、必要な知識を知る事は大切ですよね。
お刺身の食中毒の種類は?
食中毒にも二通りの食中毒があります。
一つは菌による食中毒。
もう一つは寄生虫による食中毒です。
菌による食中毒
・腸炎ビブリオ
塩分のある所で成長するため、真水や熱に弱い特徴があります。
→4時間~96時間以内に、激しい下痢、腹痛の症状が現れます。
・ナグビブリオ
ナグビブリオ菌はコレラ菌の仲間で、コレラ菌のある場所には必ずいます。
汚い河川や沿岸部の海水に生息しています。
→5時間~12時間で下痢、嘔吐、発熱、腹痛の症状が現れます。
・黄色ブドウ球菌
人の皮膚などにいる菌です。汚い手で触ると移ります。
→30分~6時間以内に激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛の症状が現れます。
・ノロウイルス
河川から貝類などに感染します。貝を食べて感染した人から更に周りに感染していきます。85℃以上の加熱を充分にすれば死滅します。
→1日~2日以内に激しい吐き気と嘔吐、下痢、腹痛の症状が現れます。
寄生虫による食中毒
・アニサキス
最近アニサキスによる食中毒が増加しています。2007年に6件の報告しがなかったのが、2016年には124件に増加してます。
原因はサンマなどあまり刺身で食べなかったものを食べるようになったためです。
アニサキスは、サバ、サンマ、イワシ、イカなどに寄生しています。
→アニサキスが胃に入ると噛み付くために激痛が走ります。激しい吐き気に襲われます。
下痢がない激痛の場合はアニサキスを疑います。
1日~2日で胃の中で死滅します。
アニサキスは目でも見える細長い生き物です。よく噛んで食べれば死んでしまいます。
・クドア セプクテンプークタータ
主にヒラメに寄生しています。冷凍や加熱をすれば避けられます。
→食後数時間で嘔吐、下痢の症状が出ますが、一過性のもので酷くはなりません。
・旋尾線虫症(せんびせんちゅうしょう)
ホタルイカなどに寄生しており、これらを生で食べると人にも寄生します。
この旋尾線虫症は腸閉塞を引き起こしたり、幼虫などは腸壁に侵入し腹、背中、腰の皮膚にまで移行するので、かなり危険な寄生虫になります。
→ホタルイカ食用後~2日に腹部膨満感、腹痛が起きます。腹痛は2日~10日続きます。嘔吐、下痢も伴う場合があります。
また、皮膚に線状の皮疹が出来ます。水膨れ状になる場合もあります。これは皮膚に旋尾線虫が入り混んでいるためです。
予防するための3つの対策
これらの食中毒を防ぐためには、以下の3つを守りましょう。
⑴ 手を洗う
細菌がついた手で触れば、その食物は細菌に侵されます。細菌を付けないためには、手を綺麗に洗ってから、料理をしたり、食事をする事です。
⑵ 調理器具の殺菌
調理に使うまな板や包丁に殺菌が付いていたら、食べ物にも移ってしまいます。
特に加熱しないで食べる食品に細菌がつくとそれにより、体内に細菌が入り食中毒を起こします。
生で食べる物と加熱するものを切る場合、包丁を分けると良いです。
毎回、調理器具を殺菌するのが一番ですが、包丁を分けて使えば感染する可能性が低くなります。
⑶ 10℃以下で保存
細菌は10℃以下の場合、増殖するスピードは落ちます。細菌を増やさないためには、冷蔵庫で保存するようにしましょう。
高温多湿の場所に放置してしまうと、細菌が繁殖しやすくなります。
お刺身は買ったら、冷蔵庫に保存し、その日のうちに食べましょう。