中性脂肪と聞くとコレステロールなどのキーワードが浮かんできますね。
体に良くない栄養素という認識でしょうか。
ちょっと待ってください!体に全く必要のない栄養素はないのです。
中性脂肪も体の生命維持には欠かせない役割を持っています。
なぜ低すぎるといけないのか…をお伝えしますのでお付き合いください。
中性脂肪の働き
中性脂肪は血液の中に溶け出している脂肪の一つです。脂肪と聞くとなんだか避けたい気もしますが中性脂肪は体に必要なんですよ。
中性脂肪の中に溶け込んでいるのがビタミンA、E、βカロチンです。この栄養素は粘膜保護や細胞を活性化するのに不可欠な栄養素なんです。
血液中の中性脂肪が船となりビタミンA、E<βカロチンを体の隅々まで運ぶ役割も果たしています。
また、中性脂肪は体を動かすためのガソリンでもあるので生命維持には無くてはならないものなのです。
中性脂肪がが低い原因
中性脂肪の基準値は30〜149まで。異常とされる数値は29以下、150以上とされています。
29以下の中性脂肪値の方は要注意です。
中性脂肪が低い原因にはこのようなものが考えられます。
・栄養不足
・過度なダイエット
・遺伝や体質など
・甲状腺異常
・肝臓、腎臓機能の低下
豊食の時代に栄養不足!?
昔に比べて美味しいものが食べられる時代に栄養不足?とお思いの方多いのでは無いでしょうか。実は最近増えているのです。
好き嫌いが高じて極端に偏った食事しか食べない大人や、子供が増えて栄養不足に陥っている人が増える傾向にあります。
過度なダイエット
ダイエットを頑張りすぎている方に多いです。炭水化物を抜き極端な食事制限は体内のエネルギーが不足して生命維持のためのエネルギーしか残っていない状態。
栄養素を運ぶことが出来ないので肌のくすみや疲れやすいなどの症状が出ているはずです。栄養不足の状態なので免疫力がなく病気にかかりやすい体になっています。
遺伝や体質
遺伝やその人の体質という場合もあります。特別な異常がなく親も同じ様に中性脂肪値が低い場合は遺伝といっていいでしょう。
エネルギ—の備蓄が少ないことには変わりないので疲れやすい体質ということになります。
病気が隠れているサイン
中性脂肪の低い数値は甲状腺異常(バセドウ病)や肝臓、腎臓の機能が低下していることを表しています。
栄養に気を使っていて適度な運動を心がけているのに中性脂肪の数値が異常という場合は病気の可能性があります。
医師の適切な治療で改善しますので病院で受診してください。
中性脂肪が低いことで体にどんな影響が出るの?
中性脂肪の役割はエネルギーの備蓄と栄養素の運搬です。この二つができなくなると動悸、息切れ、めまい、倦怠感、頭痛が起こります。
そして本当に怖いのは動脈硬化が進んでしまうのです。中性脂肪には細胞を活性化させる役割もあり不足すると血管の修復がでなくなります。
結果血管は生まれ変わることができずに古くなりどんどん固くなっていき動脈硬化になっていくのです。
ぬか喜びは禁物です!!
中性脂肪も低すぎると病気になってしまいます。私たちの体は何事も「過ぎる」ことは病気のもとになってしまうので気をつけましょう!